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シャドーAIとは
会社が認めていない、または把握していないAIを、社員が仕事で使っている状態を「シャドーAI」と呼びます。
たとえば、次のような使い方です。
- 個人の無料アカウントで、お客様へのメールの下書きを作る
- 会議の録音を、無料の文字起こしサービスに入れる
- 見積もりの表を貼り付けて、AIに計算や見直しをさせる
どれも、本人は「仕事を早く終わらせたい」だけです。悪気はありません。
どのくらい起きているのか
英米の従業員2,000人に聞いた BlackFog の調査(2026年1月公表)では、次の結果が出ました。
- 86%が、週に1回以上AIを仕事で使っている
- 49%が、会社が認めていないAIを使っている
- 社長・役員クラスの69%が「スピードはプライバシーや安全より大事」と考えている
最後の数字に注意してください。「スピードは安全より大事」と考える人は、事務の仕事の人では37%でした。上に立つ人ほど、急ぐ気持ちが強いのです。
禁止がうまくいかない理由
「AIは使用禁止」と決めても、仕事の量は減りません。たとえば、AIを使えば30分で終わる仕事を、2時間かけて手でやることになります。
TOCで見ると、禁止はボトルネックを現場の手作業に戻すことです。詰まりが戻れば、人は抜け道を探します。それがシャドーAIです。
禁止するより、見える場所で使ってもらうほうが安全です。
3つの手順で、見える場所に出す

手順1 使っている道具を聞き出す
まず、社員が今どのAIを、どんな仕事に使っているかを聞きます。ポイントは「怒らない」と先に約束することです。責められると思えば、誰も本当のことを言いません。
聞くことは3つです。
- どのAIを使っているか(無料か、有料か、個人の契約か)
- どんな仕事に使っているか
- どんな情報を入れたことがあるか
手順2 ルールを決めて、全員に伝える
聞き出した結果をもとに、「使ってよい道具」と「入れてはいけない情報」を決めます。経営者も同じルールに従います。社長だけ例外にすると、ルールは守られません。
ルールの作り方は「入れてよい情報・いけない情報」と「社内AI利用ルールのひな形」のページで説明しています。
手順3 安全な道具を会社が用意する
会社が契約したAIを、社員が使えるようにします。入れた情報が学習に使われない、管理者が利用者を決められる、などの条件を満たすものを選びます。確かめ方は「法人プランで確かめる5つのこと」のページで説明しています。
使ってよい道具が手元にあれば、個人のアカウントに戻る理由がなくなります。
AI×TOC研究所での実例
AI×TOC研究所では、どの作業をどのパソコンで行い、どのサービスにどの方法でつなぎ、鍵をどこに置くかを決めています。決まりは、AIが毎回最初に読むルールのファイルに書いてあります。
まずやること
来週の朝礼で、「AIをどんな仕事に使っているか、怒らないので教えてください」と聞いてみてください。
あなたの会社で、いちばんAIを使っているのは誰でしょうか。