『クリティカルチェーン』は、プロジェクトが予定どおりに進まない理由を描いた小説です。
AIで作業の時間が読みにくくなった今読むと、「余裕をどこに持つか」という考え方が、そのまま使えます。
どんな本か
舞台は、ビジネススクールです。社会人の受講生たちと教授が、プロジェクト管理の授業の中で、プロジェクトがなぜ遅れるのかを考えていきます。
受講生たちは、自分の会社のプロジェクトを題材にしながら、遅れの本当の原因と、その対策を探っていきます。
- 著者:エリヤフ・ゴールドラット
- 訳:三本木亮
- 出版社:ダイヤモンド社(日本語版 2003年。2026年に「ザ・ゴール」シリーズとして新装版)
- 原書:Critical Chain(1997年)
この本の考え方のかなめ

多くの見積もりでは、どの作業にも余裕を足しています。ところが余裕があると取りかかりが遅れ、期限ぎりぎりまで使ってしまいがちです。
クリティカルチェーンでは、作業は短く見積もり、余裕はプロジェクトの最後に1つにまとめて持ちます。
見るのは、作業ごとの締め切りではなく、まとめた余裕がどれだけ減ったかです。いちばん長くつながった作業の流れ(クリティカルチェーン)を守ることに集中します。
AI時代に読むと見えること

AIを使うと、一瞬で終わる作業もあれば、やり直しで思ったより長引く作業もあります。作業時間のぶれは、むしろ大きくなります。
そんなとき、作業ごとの締め切りで管理しようとすると、遅れの理由探しばかりが増えます。
『クリティカルチェーン』の目で見ると、見るべきはまとめた余裕の残りと、人の確認・承認の待ち時間です。遅れの原因は、作業そのものより「待ち」にあることが多いからです。
明日から使える3つの問い
- いまのプロジェクトで、いちばん長くつながっている作業の流れはどれか
- 作業ごとに足している余裕を、最後にまとめたらどれくらいになるか
- AIで速くなった作業のあとに、確認や承認の待ちが生まれていないか
この視点のブログ
TOCの視点「クリティカルチェーン」で書いたブログを、一覧で読めます。