左脳・右脳・AI脳――3本の矢で考える、AI時代の思考法

右脳、左脳、AI脳
この記事の結論
左脳・右脳・AI脳は、3本そろってこそ強い。AIが育ったいまこそ、休んでいる脳がないかを確かめよう。
この記事でわかること
  • 左脳は論理、右脳は直感、AI脳は情報と発想の相棒
  • AI脳が優秀になるほど、左脳と右脳が休みがちになる
  • いま一番使われていない脳が、考えの「制約」になる
目次

こんにちは、ワビタンです。

2年ほど前、自分の考え方が「3本の矢」のように変わってきたことに気づきました。左脳、右脳、そしてあとから加わった「AI脳」。この3つが力を合わせて、アイデアを出したり、問題を解いたりしている感覚です。

左脳・右脳・AI脳の3本の矢

3人にたとえると、こんな感じです。

  • 左脳くん:論理的で、分析が好き。いつもノートとペンを持ち歩く、まじめな学者さん
  • 右脳ちゃん:直感的で、クリエイティブ。絵の具とキャンバスを抱えた、自由なアーティスト
  • AI脳くん:たくさんの情報を一瞬で扱う相棒。いつも新しい道具を身につけた、未来からの訪問者

左脳の力:筋道を立てて考える

左脳の得意なことは、筋道立てて考えることと、「本当にそうかな?」と立ち止まって考えることです。

たとえばワークショップを企画するとき、「目的は何か」「誰に来てほしいか」「どんな流れで進めるか」「何を準備するか」と順に考えていく。これは立派な左脳の仕事です。新しい商品のアイデアが出たときに、「お客さまが本当に求めているのは、これかな?」と問い直すのも左脳の役割。TOCの思考ツールを使うのも、そのひとつです。

右脳の力:直感とひらめき

右脳は、直感とひらめきの源です。「なんとなく、こっちがしっくりくる」という感覚や、ふいに降りてくるアイデアは、右脳からの贈りものです。

私たちの「感情アートワーク」では、自分の気持ちを色や形で表してもらいます。最初は「えー、私には無理」と言っていた人が、筆を握るとみるみる表情が変わっていく。できあがった作品は、まさに右脳の結晶です。

先の見えない中で一歩を踏み出すとき(エフェクチュエーション)にも、直感はとても大切です。すばやく決めるには、右脳の力が欠かせません。

AI脳の力:考える相棒

AI脳は、頭の中に住みついた頼もしい相棒です。アイデアの壁打ち、情報を集めて整理すること、世の中の動きを読むこと。こうしたことが得意です。

3つの脳を、どう組み合わせるか

私の伴走支援では、3つの脳を次のように組み合わせています。

  1. 状況を把握する(AI脳+左脳) AI脳が情報を集め、左脳が筋道立てて整理する
  2. 解決策をひらめく(右脳+AI脳) 右脳が自由に発想し、AI脳が広げて実現できるかを探る
  3. 実行の計画を立てる(左脳+AI脳) 左脳が段取りを組み、AI脳が抜けやムダを点検する
  4. 続けて改善する(3つの脳すべて) 動いた結果を見て、次の一手を決める
左脳・右脳・AI脳の三位一体のアニメーション。状況把握、ひらめき、計画、改善の4ステップで組み合わせが変わる

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あれから2年、AI脳は大きく育った

ここからは、いまの話です。

この記事を最初に書いてから2年ほどで、AI脳はずいぶん育ちました。調べものは、集めるだけでなく、まとめて、提案するところまでやってくれる。文章の下書きも、図も、企画のたたき台も、あっという間です。

頼もしくなった一方で、気をつけたいことも見えてきました。AI脳が優秀になるほど、左脳と右脳が休みがちになるんです。

  • AIがまとめた結論を、「本当にそうかな?」と問い直さずに使ってしまう(左脳の休み)
  • AIが出した案の中から選ぶだけで、自分の「しっくりくる」を確かめない(右脳の休み)

3本の矢は、3本そろってこそ強い。どれか1本に寄りかかると、考えの流れはそこで細くなります。

いま、どの脳が休んでいるか

TOCでは、全体の成果は一番弱いところで決まると考えます。考える力も同じです。3つの脳のうち、いま一番使われていない脳が、あなたの考えの「制約」になっているのかもしれません。

次に何かを考えるとき、3つの問いを投げかけてみてください。

  1. 左脳に:「この結論の根拠は? 本当にそうかな?」
  2. 右脳に:「これを見て、自分はワクワクする? しっくりくる?」
  3. AI脳に:「自分が見落としている視点は? ほかの案は?」

論理、感情、直感、そしてAI。この4つのバランスをとることで、仕事にも人生にも、新しい彩りが加わるはずです。

「うちの会社では、どの脳が休んでいるだろう」と感じたら、オンラインで30分の無料相談で一緒に整理してみましょう。

※AIの進化はとても速いため、少し前のコラムでは前提が変わっていたり、今では当てはまらない内容になっていたりすることがあります。すべての記事を常に最新に保つのは難しいため、取り入れるときは最新の情報もあわせて確認してください。ここでは、私自身が実際に試して効果があったことを、その都度お届けしていきます。なお、TOC(制約理論)の基本の考え方は、AIが進化しても大きくは変わりません。

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