見えないボトルネックは、チャットの中に溜まっている ― AI時代の「仕掛品」を見える場所に出す

見えないボトルネックは、チャットの中に溜まっている
この記事の結論
物のボトルネックは、前に仕掛品が溜まるから目で見えます。でもAIを入れた仕事で詰まりやすいのは、人の判断。AIの答えや提案をチャットに閉じ込めたままでは、その詰まりは見えません。まずは外に出して並べること。見えるボトルネックなら、手を打てます。
この記事でわかること
  • 物のボトルネックは見えるのに、人の判断のボトルネックが見えにくい理由
  • AIの答えや提案をチャットに閉じ込めると「見えない仕掛品」になる
  • チャットの外に出して並べ、自分の判断が止まる場所を見つける
目次

物のボトルネックは、目で見える

実は、工場や現場のボトルネックは、わりと見つけやすいものなんです。
ボトルネックの前には、仕掛品が溜まります。
書類の仕事なら、机の上に書類の山ができます。

かかる時間は別にしても、物の場合は「ここで待たされている」ことが、目で見てはっきり分かります。
TOCでも、まずこの「溜まっている場所」を探すところから始めます。

人の判断は、ボトルネックになっても見えにくい

ところが、AIを仕事に入れてから、少し事情が変わりました。
作業そのものは、AIが速くこなしてくれます。
そのぶん詰まりやすくなったのは、人の側なんです。

AIの答えを読む。
提案を整理整頓する。
やるべきことを、順番どおりにしっかり進める。

どれも、人が判断する仕事です。
この「判断」がボトルネックになっても、物のように目の前に積み上がるわけではありません。
だから、なかなか気づけないんですよね。

物の仕事ではボトルネックの前に仕掛品が溜まって見えるが、AIを入れた仕事ではAIの答えや提案がチャットの中に溜まり、人の判断の詰まりが見えない

AIの答えは、チャットの中で「仕掛品」になる

たとえば、AIに聞いた答えや提案、やるべきことを、チャットの中に閉じ込めたままにしているとします。
そこは確実に、外から見えないブラックボックスになります。

物の仕事でいえば、仕掛品を倉庫の奥にしまい込んでいるようなものです。
溜まっているのに、どこに、どれだけあるのかが見えません。

セッションは、溜まりに溜まっていく

実際、私のClaudeのチャットやClaude Codeのセッションは、正直、溜まりに溜まっているんです。
セッションはどんどん増え、どれが最新なのかも分からなくなります。

大事なものはピン留めしています。
でも、ピン留めも整理しなければ、ピンの数が増えていくだけです。
自分の手で順番を並べ替えられればいいんですけどね。今のところ、その機能はありません。

しかも、使っているのはClaudeのデスクトップだけではありません。
ほかの多くのAIと連携しながら仕事をしていると、溜まる場所はさらに増えます。

Claudeのチャット、Claude Codeのセッション、ほかのAIにセッションとピン留めが溜まり、どれが最新か分からなくなる

ここを本当に整理整頓しないと、自分のボトルネックが、ますます見えなくなっていくんです。

見えるボトルネックなら、手を打てる

TOCでボトルネックを見つけるときの基本は、溜まっている場所を見ることでした。
AIを入れた仕事でも、考え方は同じなんですよね。

まずは、チャットの中に閉じ込めた答えや提案、やるべきことを、外に出して並べてみる。
並べてみれば、自分の判断がどこで止まっているのかが見えてきます。
見えれば、手を打てます。

チャットに閉じ込めた答えや提案を外に出して並べると、自分の判断のところで止まっていることが見える

明日は、付箋でAIの業務フローを描く

明日(10月16日)は、リアルのセミナーです。
AIを入れた業務フローを、アナログの付箋で、目に見える形に描いていきます。

前のブログ「リアルで集まれるなら、アプリは使わない」でも書いたように、アプリやパソコンの中でやればいい、というものでもありません。
人が納得し、理解するためには、手を動かすアナログの作業も必要だと思っているんです。

参加者のみなさんには、それぞれが作った自作アプリを持ち寄ってもらい、「AIに何をさせたか」の発表会もします。
そこで出てきたものを、これからの仕事の基盤にしていきたいと思っています。
明日のセミナーが、とても楽しみです。

セミナーの流れ:自作アプリを持ち寄る、AIに何をさせたかを発表、付箋で業務フローを描く、これからの基盤にする

みなさんのAIの答えや提案は、いま、どこに溜まっていますか?

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※AIの進化はとても速いため、少し前のブログでは前提が変わっていたり、今では当てはまらない内容になっていたりすることがあります。すべての記事を常に最新に保つのは難しいため、取り入れるときは最新の情報もあわせて確認してください。ここでは、私自身が実際に試して効果があったことを、その都度お届けしていきます。なお、TOC(制約理論)の基本の考え方は、AIが進化しても大きくは変わりません。

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